【トレセンのウマい話】「復活か、正常か」2週連続GI制覇で問われるルメール騎手の“今” 5勝挙げる天皇賞秋で3連勝なるか

厩スポイラー

2025-10-29 16:10

【トレセンのウマい話】「復活か、正常か」2週連続GI制覇で問われるルメール騎手の“今” 5勝挙げる天皇賞秋で3連勝なるか
【トレセンのウマい話】「復活か、正常か」2週連続GI制覇で問われるルメール騎手の“今” 5勝挙げる天皇賞秋で3連勝なるか
春のGIシリーズでの勝利はアスコリピチェーノによるヴィクトリアマイルのみだったルメール騎手が、秋華賞、菊花賞と2週連続GI制覇。復活したように映る同騎手について、専門紙記者Kが語る。
秋華賞はエンブロイダリー、菊花賞はエネルジコとルメール騎手の騎乗馬が2週連続でGIを制覇した。これでルメール騎手は、秋華賞が昨年のチェルヴィニアに続く連覇で通算4勝目、菊花賞はドゥレッツァ、アーバンシックに次いで3連勝を達成し通算5勝目となった。

◆【天皇賞秋2025予想/全頭診断】人気盲点のGI馬に「4.2.0.0」 不安要素目立つメイショウタバルは“バッサリ消し”も

■春低調だったルメール騎手

ルメール騎手は春のGIシリーズでの勝利はアスコリピチェーノによるヴィクトリアマイルのみ。今春の当コラムで皐月賞終了時点でリーディング12位と例年に比べて低空飛行であることを紹介したように、以前のような勢いがないと思われていた。 しかし、今秋はスプリンターズSのナムラクレアこそ差し脚が届かずの3着であったが、秋華賞と菊花賞を連勝。 「ルメール騎手はエネルジコの菊花賞が今年100勝目。今年は4月終了時点で30勝だったのが次の4か月で48勝をマークして8月末で78勝。そして、この9月、10月が22勝ですから、年間で見れば復活したとみてよいでしょう。ただ年間200勝していた頃はともかく、昨年が176勝で一昨年も165勝。今年は今のペースでいって120勝くらいでしょうから、そういった意味では足りないですね」 と冷静に分析するのは専門紙記者K。復活したとも、復活していないとも、ルメール騎手はどちらとも判断できる状況にあるようだ。とはいえ、この2週のGIを連勝したあたり調子がいいのは確かではないだろうか。 「まぁ調子が悪ければどこかでミスして勝てなかったでしょうから、調子がいいのは確かでしょうね。ただ秋華賞のエンブロイダリー、菊花賞のエネルジコと、強い馬というか勝てる馬に乗っていました。ヴィクトリアマイルのアスコリピチェーノも1番人気でしたよね。つまり今は勝てる馬で確実に勝っているということです」 勝てる馬で確実に勝っているというのは当たり前のように映るが、年間200勝していた頃は少し足りない馬でも勝たせることができていた事実がある。 「そうでないと年間200勝も勝てませんよ。今の勝てる馬で確実に勝つというのはひとつ下のランク。これで腕が劣ってきたら、もうひとつ下のランク、つまり勝てる馬でも勝てなくなる。人気馬に乗った経験の浅い騎手がミスをして敗れるような、そんな機会が増えていきます」 「騎手だって100%ノーミスというのはありませんし、騎乗依頼される馬の質に影響されるところもあります。鞍上が少々ミスをしても勝てる馬、ミスがひとつなら勝てるが二つ以上なら負ける馬、ノーミスなら勝てる馬。さらに言えばノーミスでも勝てない馬、逆に普通だと勝てないけど騎手の腕で勝ってしまう馬と色々です」 昔のルメール騎手は勝てない馬でも勝たせることができた。それが当たり前になって、関係者も麻痺していたのだろう。 「ルメール騎手も40代後半に入り、以前ほど何が何でも勝つという感じではなくなった。今まで勝たせていた馬で勝てなくなったので調子が落ちたように思えるけど、普通に戻っただけ。勝てる馬で確実に勝つのもすごいことで、それができるから年間100勝に届いたってことでしょ」 全盛期ほどではないものの、ルメール騎手の調子は悪くない。変に感じるのは、我々を含め感覚が麻痺していた周りの問題なのかもしれない。今年ここまでの騎手リーディングは戸崎騎手と松山騎手が110勝で、100勝のルメール騎手は坂井瑠星騎手と並び100勝で3番手。これに川田騎手、横山武史騎手が97勝と続く。 「さすがに今のルメール騎手が10勝をひっくり返すのは難しいでしょうけど、あれだけ勝っていたルメール騎手がリーディングから陥落したのに、代わりが110勝、年間で130~140勝程度だとまだ少し寂しい。ルメール騎手にはその気はないでしょうけど、いっそのことルメール騎手に10勝差を逆転してほしいぐらいですよ」 2025年の競馬も残り2か月。10月度1か月の戦績を抜粋すると、トップは松山騎手で18勝、次いでルメール騎手は15勝、3位は岩田望来騎手の12勝。ただ、複勝率で見れば、松山騎手は【18.9.8.39】で47.3%、ルメール騎手は【15.9.5.18】で61.7%、岩田望来騎手は【12.4.13.42】で40.8%と、ルメール騎手のアベレージは群を抜いている。 今週は過去5勝を誇る天皇賞・秋に、ダービー2着の3歳馬マスカレードボールで参戦。同馬が「勝てる馬」か否かの判断はもとより、復調モードに入った今ならGI・重賞に限らず、「ルメール祭り」が始まっても不思議ではない。 ◆【天皇賞秋2025予想/全頭診断】人気盲点のGI馬に「4.2.0.0」 不安要素目立つメイショウタバルは“バッサリ消し”も ◆【ファンタジーステークス2025予想/全頭診断】“馬券内率50%超”データ該当2頭が軸候補 GI級の上がり3F示す伏兵も要警戒 ◆【天皇賞秋2025/外厩リスト】たっぷり休養のメイショウタバルが「軽快な走り」 ロイヤルファミリーと歓談の鞍上と秋の盾へ“虎視眈々”

無料会員登録はこちら!

ニュースの閲覧やコメントの書き込みで「スコア」が貯まる!みんなのパドック診断にも参加可能!
メールマガジンで最新情報をお届け

今すぐ登録
 この記事は参考になった  17

オーサープロフィール

厩スポイラー
『トレセンのウマい話』
このオーサーのプロフィール

関連リンク

無料会員登録はこちら!

ニュースの閲覧やコメントの書き込みで「スコア」が貯まる!みんなのパドック診断にも参加可能!
メールマガジンで最新情報をお届け

今すぐ登録

「取材」の新着記事