【北九州記念2025/外厩リスト】ヨシノイースターは昨年同様の調整で虎視眈々 「在厩調整2騎」にも要警戒

坂路の家主 M

2025-07-03 17:30

【北九州記念2025/外厩リスト】ヨシノイースターは昨年同様の調整で虎視眈々 「在厩調整2騎」にも要警戒
【北九州記念2025/外厩リスト】ヨシノイースターは昨年同様の調整で虎視眈々 「在厩調整2騎」にも要警戒
夏のローカル開幕週、福島のラジオNIKKEI賞&函館記念はともにノーザンファーム生産馬が制覇。良血×しがらき調整の“定番ルート”が威力を見せた。今週行なわれるのはサマースプリントシリーズ第2戦・北九州記念。気になる外厩利用をリストアップする。
夏のローカル競馬開幕週となった先週は、福島で3歳のラジオNIKKEI賞、函館では函館記念が行われた。ラジオNIKKEI賞は2走前の中京芝2000mで初勝利をあげ、5月の京都・あずさ賞2着後はノーザンファームしがらきで調整されたエキサイトバイトが1着。また函館記念は前走大阪―ハンブルクカップC後はノーザンファームしがらきで調整されたヴェローチェエラが勝利し、どちらも重賞初制覇を飾った。

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2頭ともにノーザンファームの生産の関西馬で、ノーザンファームしがらきでの調整はいわば通常営業。エキサイトバイオはレイデオロ産駒で、母のアニメイトバイオはローズSでアパパネに先着して重賞勝利を果たし、秋華賞で牝馬三冠達成のアパパネの2着馬。母の半弟に春の天皇賞馬レインボーラインがいる母系の出であった。いっぽうヴェローチェエラはリアルスティールの産駒で、母のイプスウィッチはアイルランドのGIIIヴィシー大賞とラクープの2着馬。2代母のImperial BeautyがフランスのGIアベイドロンシャン賞を制している。

2頭ともにいわゆる良血馬。繁殖牝馬レベルの高いノーザンファームにとってはそれでも並レベルの良血なのかもしれないものの、きっちり重賞を勝たせるあたりはさすがといえる。

夏ローカル競馬2週目の今週に組まれた重賞は、サマースプリントシリーズ第2弾の北九州記念の1鞍のみ。この時期のハンデGIIIとあって出走馬レベルは微妙かもしれないが、まずは主な馬の外厩利用状況を確認したい。

【前走後外厩利用】
エイシンワンド(EISHIN STABLE)
オタルエバー(ノーザンファームしがらき)
キタノエクスプレス(チャンピオンヒルズ)
ドロップオブライト(JOJIステーブル)
ヤマニンアルリフラ(宇治田原優駿ステーブル)
ヨシノイースター(チャンピオンヒルズ)
レッドヒルシューズ(チャンピオンヒルズ)
ロードフォアエース(グリーンウッドトレーニング)

【在厩調整】
カリボール
ヤマニンアンフィル

まず、今回在厩調整でエントリーの2頭は面白い。というのもカリボールは宝塚記念デーの東京メイン・パラダイスSに出走し14頭立ての14番人気ながら2番手追走から直線で抜け出し後続に2馬身半差をつけ1着。単勝配当はなんと2万720円であった。同馬は芝1800m戦で3勝をあげたものの、6歳時の3勝クラス卒業は芝1200m戦。オープン入り後は苦戦していたが、8歳となった昨夏の福島芝1200m・福島テレビオープンを9番人気で制していた。だがその後の7戦では今年3月の中山・春雷Sでの7着が最先着であり、9歳という年齢からもこの評価は当然だったかもしれない。今回も人気にはならないだろうが、能力自体が足りない馬ではない。

いっぽうヤマニンアンフィルは先週日曜日の佐世保Sを勝って、連闘で同コースのここへエントリー。もともと勝てば連闘予定ということだったようだが、重賞でこのような使い方となるのはなかなかないだけに、どんな競馬をするのか楽しみである。

個人的には2年前の小倉2歳S勝ち馬で、前走安土城Sで9戦ぶりの馬券圏内となる3着に入ったアスクワンタイムに注目していたが、どうやら除外対象。全兄のファンタジストも小倉2歳Sに勝ち、半姉のボンボヤージは3年前の北九州記念を16番人気で勝利した小倉得意血統。前走後は吉澤ステーブルWESTへ短期放牧に出ていたようだが、ここが除外となれば来週の福島・安達太良Sあたりに回るにかもしれない。

トップハンデのヨシノイースターは4月の中山・春雷Sを57.5キロのハンデで勝利。昨年の北九州短距離Sに続くオープン2勝目であり、なおかつ昨年のこのレース2着馬だけに58キロを背負うのは致し方ないだろう。ちなみに昨年も春雷S後にチャンピオンヒルズで調整されての北九州記念出走であった。今年も6月第1週に帰厩しており、ここまでの順調に乗られているとなれば期待できそうだ。

芝の中距離以上戦となればノーザンファームなどの大手牧場の良血馬の活躍が目立つが、短距離は他の牧場、すなわちノーザンファームの外厩以外を利用している馬にもチャンスが広がりやすくなる。今春の高松宮記念に勝ち、4月の香港・チェアマンズスプリントプライズ、先日の英国・クイーンエリザベスII世ジュビリーSと連続2着だったサトノレーヴもチャンピオンヒルズを利用していた。北九州記念もそういった外厩利用馬の走りに期待したい。

【出走表】7/6 北九州記念馬柱

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