【天皇賞春/穴ライズ】不利ありまくりの菊花賞で上位入線の馬に疑問 だったら買いたい「盲点」の4歳馬【前編】
山田剛(Winsight Producer)
2025-05-03 19:45

近年、天皇賞・春が手薄になりがちなのは、日本競馬のスピード化による「価値」と、日本馬の海外進出の影響と思う。ただ、だからと言って一時期、浮上した天皇賞・春の「距離短縮」議論は、個人的には「今のまま」がいい。
今週、京都競馬場で誘導馬デビューしたディープボンドは、この舞台があったからこそ輝いた馬。1週目にスタンドから贈られる大観衆の拍手、向こう正面からの駆け引き、息を呑む最後の下り坂……競馬の醍醐味がギュッと凝縮された3分間。これからも全人馬無事を祈りながら、この極上の時間を味わいたい。
今年も現役屈指のステイヤーがずらり。この舞台だからこそ輝ける馬を探すぞー!
引き続き【前編】では予想のプロセスと推奨馬をピックアップ。結論(印・買い目)は【後編】にて。
■天皇賞春2025予想【前編】
各カテゴリーで猛威を振るう現4歳世代が、ステイヤーの舞台でも注目の的。後に活躍馬多数の菊花賞組を中心にオッズが動いている。
でも、振り返るとあの菊花賞は特殊な一戦だった。数頭が出遅れ、先導すると思ったメイショウタバルは番手に控え、3角で前が動き始めたかと思ったら、4角では前の馬が垂れて馬群がゴチャゴチャしちゃって、ダノンデサイルなんて4角15番手まで後退。アーバンシックはスムーズに好位から突き抜け、2着へデントール、3着アドマイヤテラ、4着ショウナンラプンタは後方から比較的スムーズに競馬をしての上位争いだったはず。
だからこそ、大きな不利を受けた6着ダノンデサイルは有馬記念ですぐに巻き返し、ドバイシーマクラシックを完勝。5着ビザンチンドリームはサウジ・レッドシーターフハンデを快勝し、8着ハヤテノフクノスケはその後に2連勝、9着エコロヴァルツは大阪杯で4着に入るなど、その後の活躍が目覚ましい。
菊花賞組がハイレベルなのは間違いない。ただ、アーバンシックがその後に精鋭を欠いたように、スムーズな競馬による上位争いだったのは否めず。そこでいくと、今回人気の一角を担うへデントールは菊花賞2着という実績ほど信頼していいのか?という疑問が湧いてくる。
前走・ダイヤモンドSは4馬身差の大楽勝だったけど、2着ジャンカズマは前走・万葉Sで1秒差負け4着の馬。へデントールが強いかどうか、の結論はまだ出ておらず、これを軸にするにはリスクが高い。
□菊花賞組に逆転現象を予告
つまり、菊花賞組には逆転現象が起きる可能性があるということ。ここでピックアップしたいのは、菊花賞5着のビザンチンドリームだ。
新馬ときさらぎ賞を圧巻の末脚で連勝した時点では怪物候補とまで言われた同馬。その後、気性難が災いし力を出しきれないレースが続いたが、前走・レッドシーターフハンデで後方待機からのロンスパで圧勝した。海外馬が手薄なGIIだったとはいえ、ハンデ60.0キロを背負ってこのパフォーマンスは、力が一枚も二枚も上と言える内容だった。
あの時はO.マーフィーの神騎乗もあったけど、ようは折り合うかどうか、がこの馬の爆発力を引き出す要素。その点、今回騎乗のA.シュタルケは菊花賞を後方でしっかり折り合わせ、上がり最速を繰り出せたなら大丈夫。
同じ菊花賞組で、ビザンチンドリームと同じく後方で折り合い専念が予想されるショウナンラプンタより同馬の決め手は上のはずだし、それでこのオッズの差はめちゃくちゃ美味しい。最後に外からぶっ飛んでくると判断し、ここは重い印を打ちたい。
天皇賞・春2025予想の結論(印・買い目)は【後編】にて。
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