【しらさぎステークス2025/外厩リスト】メイショウタバルは開場3年目の“新鋭”施設を利用 夏競馬本格化、新設重賞で注目したい外厩利用馬は
#外厩リスト
#ノーザンファーム天栄
#チャンピオンヒルズ
#ノーザンファームしがらき
#社台ファーム鈴鹿
#キャニオンファーム土山
#宇治田原優駿ステーブル
#大山ヒルズ
#しらさぎS
#府中牝馬S
#チェスナットファーム
#ムラセファーム
坂路の家主 M
2025-06-19 17:30

2025年春のGIシリーズオーラスの宝塚記念は、武豊騎乗の7番人気メイショウタバルが逃げ切ってGI初制覇。2着に大阪杯勝ちの1番人気馬ベラジオオペラ、3着には2年前の春の天皇賞馬で宝塚記念でも3着だった10番人気のジャスティンパレスが入った。いっぽうで有馬記念以来の出走となった2番人気のレガレイラは11着、大阪杯2着馬で3番人気だったロードデルレイは8着、ドバイシーマクラシック3着から転戦だった4番人気のドゥレッツァは9着、昨年の菊花賞馬で日経賞3着からエントリーの6番人気アーバンシックは14着に敗れている。 上位3頭の外厩利用状況は、メイショウタバルがキャニオンファーム土山、ベラジオオペラはチャンピオンヒルズ、そしてジャスティンパレスは春の天皇賞から中5週ながらノーザンファームしがらきへの短期放牧ではなく在厩での調整であった。 メイショウタバルが利用した「キャニオンファーム土山」は、2年前に滋賀県甲賀市に開場した新鋭の外厩。チャンピオンヒルズなど他の大手外厩で経験を積んだスタッフがいるとはいえ、業界外の資本で新規参入した外厩からこんなに早くGI馬が誕生したのは、“いいものはどんどん取り入れる精神”が強い栗東トレセンの空気とうまくマッチした結果なのかもしれない。 2着のベラジオオペラは当コラムではおなじみだが、社台ファーム生産馬ながら社台ファームのスタッフが常駐しているグリーンウッドトレーニングや社台ファーム鈴鹿ではなく「チャンピオンヒルズ」を利用。厩舎や調教師の意向であり、なおかつ結果が出ている間は利用外厩を変更させる理由はなく、今後も同馬はチャンピオンヒルズを利用していくものと思われる。 そして3着のジャスティンパレスは在厩調整。今春はノーザンファームしがらきから3月中旬に帰厩して大阪杯を使われ6着。そこから中3週の天皇賞で6着、そして中5週の宝塚記念で3着と、3か月間栗東トレセン在厩3走目でようやく結果を出した。2年前の秋の天皇賞2着以降は3着以内に入れない競馬が続いていたが、調整パターンを変えてきたことが刺激になったのかもしれない。 さて宝塚記念が終わり6月の東京、阪神での最終週開催となる今週は、東京で府中牝馬S、阪神でしらさぎSが組まれた。府中牝馬Sは昨年まで阪神で行われていたマーメイドSの開催場所と距離を変更し、秋の重賞としておなじみだったレース名を合体させてスタートの牝馬重賞。いっぽう、しらさぎSは昨年までリステッド競走として開催されていたサマーマイルシリーズ第1戦米子Sの重賞格上げに伴い新設された重賞である。ではレースごとに主な出走予定馬の外厩利用状況を確認したい。 ・府中牝馬S 【前走後外厩利用】 ウンブライル(ノーザンファーム天栄) カナテープ(ノーザンファームしがらき) カニキュル(ノーザンファーム天栄) シングザットソング(社台ファーム鈴鹿) タガノエルピーダ(宇治田原優駿ステーブル) フィールシンパシー(チェスナットファーム) ミアネーロ(ノーザンファーム天栄) ラヴァンダ(チャンピオンヒルズ) 【在厩調整】 セキトバイースト ラヴェル ・しらさぎS 【前走後外厩利用】 キープカルム(大山ヒルズ) シヴァース(ノーザンファームしがらき) ダイシンヤマト(ムラセファーム) チェルヴィニア(ノーザンファーム天栄) デビットバローズ(チャンピオンヒルズ) レーベンスティール(ノーザンファーム天栄) 【在厩調整】 ダディーズビビッド ラケマーダ 注目はやはり昨年のオークス、秋華賞を制したチェルヴィニアが、57キロを背負い新規重賞のしらさぎSにエントリーしたことだろう。 今年初戦の京都記念で9着に敗れ、4月のドバイシーマクラシックでも6着。帰国後はノーザンファーム天栄で調整され、当初は安田記念への参戦プランもあったという。京都記念前の調教が良くなかったことを、当時担当していたUMAJIN競馬サロンの予想でも指摘したが、今回はどこまでの仕上がりなのか。2歳時にアルテミスSを勝っているようにマイルは問題なく、デキと斤量がポイントとなる。 あとは上村厩舎のデビットバローズがチャンピオンヒルズ、戸田厩舎のダイシンヤマトがムラセファームと、厩舎が懇意の外厩を利用した馬の走りにも注目してみたい。
オーサープロフィール
関連リンク

【しらさぎステークス2025/全頭診断】チェルヴィニアははたして盤石か? 阪神替わりで「3.2.0.2」人気盲点に穴妙味
馬柱探偵 田原基成
YouTuberとしても活躍する馬柱探偵・田原基成のしらさぎステークス2025出走馬全頭診断。今年から新設されたマイル重賞に牝馬二冠馬チェルヴィニア、重賞3勝の実績馬レーベンスティールらが顔をそろえた。記念すべき第一回をどのように分析したのか?
2025-06-19 18:10
【府中牝馬ステークス2025/全頭診断】カニキュルの前走パフォーマンスは破格 大穴候補に「2.0.0.0」想定10人気以下
馬柱探偵 田原基成
YouTuberとしても活躍する馬柱探偵・田原基成の府中牝馬ステークス2025出走馬全頭診断。今年からハンデ戦へと姿を変えた一戦は波乱ムードの様相を呈している。前走の勝ち方が鮮烈だったカニキュル、実績十分のセキトバイーストあたりの人気が予想される一戦をどのように分析したのか?
2025-06-19 18:10
【トレセンのウマい話】後続がアタマまで来れないペースを刻んだ“ユタカマジック” ゴルシ産駒GI2勝目で活気づく馬産地と未来図
厩スポイラー
宝塚記念は7人気メイショウタバルが逃げ切りV。武豊騎手による“ユタカマジック”が炸裂。父ゴールドシップの評価、日高ゆかりのオーナー松本好雄氏の存在感を示した春のグランプリとなった。ユタカマジックを紐解くとやはり妙技が……。さらに今後の日高そしてゴルシの父としての評価をキャッチ。
2025-06-18 16:30
【しらさぎステークス2025/危険な人気馬】「0.2.1.30」はチェルヴィニアかレーベンスティールか……実績馬に“馬券圏外”の可能性浮上
石川豊
記念すべき第一回・しらさぎSには昨年の二冠牝馬チェルヴィニアを筆頭に、重賞3勝のレーベンスティールなど重賞ウイナーが顔をそろえた一方、ダービー卿CT3着のキープカルムや大阪城Sを制しているデビットバローズ、安土城Sを勝ったラケマーダ、3勝クラスを勝ち上がってきたシヴァース、ダイシンヤマトなど夏の重賞らしい多彩なメンバーが集結し、初代王者の座を争う。 そんな中、実績馬の……
2025-06-17 17:00
【パトロールビデオ班/青ランプ6月第2週】宝塚記念・アーバンシック「内の馬に寄られる不利がありポジション争いに参加できず」
Winsight編集部
Winsight編集部・パトロールビデオ班により、前週開催から次走以降の予想に役立つ情報をピックアップ。
2025-06-17 16:00「外厩リスト」の新着記事

【しらさぎステークス2025/外厩リスト】メイショウタバルは開場3年目の“新鋭”施設を利用 夏競馬本格化、新設重賞で注目したい外厩利用馬は
坂路の家主 M
春のグランプリは開場3年目のキャニオンファーム土山を利用したメイショウタバルが勝利。新鋭施設はじめ、杉山晴紀厩舎は十日競馬やあえての在厩調整で好走へ導くなど、春GIをにぎわせた。今週行なわれるは、これまでのマーメイドSの開催場所と距離を変更して実施される府中牝馬Sと、米子Sが昇格した形となるサマーマイルシリーズ第1戦の新設重賞・しらさぎS。気になる外厩利用をリストアップする。
2025-06-19 17:30
【宝塚記念2025/外厩リスト】ガイアフォースは10日競馬で2着 陣営の戦略光る古馬GI戦線、春のグランプリは“あえて在厩”に要警戒か
坂路の家主 M
安田記念はジャンタルマンタルがV。掲示板5頭が全て海外帰りという結果になった。帰国後の外厩先も山元や宇治田原など多彩で、これまでのGI戦線を席巻してきたノーザンF天栄・しがらき、チャンピオンヒルズの連勝はストップ。各馬がどこでどう仕上げられたか、細かな調整過程の“差”が勝敗を分ける一戦となりそうだ。今週行われるのは春のグランプリ・宝塚記念。気になる外厩利用をリストアップする。
2025-06-12 17:30
【安田記念2025/外厩リスト】古馬GIなら外厩利用馬に注目 「王道ローテ不在」で外厩3トップに軍配か
坂路の家主 M
日本ダービーはクロワデュノールが優勝し、上位入線馬の多くが外厩を活用。一方で3着ショウヘイや5着エリキングなどトップステーブルの在厩調整組の健闘も目立った。春のGIではノーザンF天栄・しがらき、チャンピオンヒルズの3外厩が勝利を独占しており、今後のGIでも外厩の“偏り”は続くのか。今週行われるのは春のマイル王決定戦・安田記念。気になる外厩利用をリストアップする。
2025-06-05 17:30
【日本ダービー2025/外厩リスト】オークスは“在厩調整”が上位独占 皐月賞組が強力も、重要なのは厩舎が下した「選択の背景」
坂路の家主 M
近年のGIでは異例とも言える、在厩調整馬によるオークス上位独占。中でも2着アルマヴェローチェは、ふだん外厩を活用してきた身ながらオークスはあえて在厩を選択。厩舎の明確な意図があったということか。今週行われるのは世代の頂点を決める日本ダービー。気になる外厩利用をリストアップする。
2025-05-29 17:30
【オークス/特選・外厩リスト】Vマイルも「3外厩」の勢い止まず 外厩の“桜花賞馬”と在厩の“2歳女王”、外厩の重みが試されるか
坂路の家主 M
今春のGI戦線はノーザンファーム天栄・しがらき、そしてチャンピオンヒルズ、3つの外厩利用馬が活躍し、勢いは増すばかり。かつてはディープインパクトでさえ頼らなかった“外厩”という存在が、今や勝ち馬の背後にある“当たり前”となってきている。今週行われるのは3歳牝馬のGI、名牝への一歩となるオークス。気になる外厩利用をリストアップする。
2025-05-22 17:30連載コラム
お気に入り数ランキング
連載コラム記事
いいね数ランキング

【ヴィクトリアマイル/穴ライズ】近2戦は「度外視レベル」の敗戦 課題克服の気配漂う想定“10人気”前後に一発あり
山田剛(Winsight Producer)
ゲートさえ克服できれば、過去10年で最多5勝を挙げる3枠から流れに乗り、馬券内突入の可能性はゼロではない。一気の人気落ちが濃厚のここで一発ありと見た。

【日本ダービー2025/穴ライズ】バックボーンゆえか下馬評は低いまま……このまま伏兵扱いなら「買い」の単勝オッズ“2桁”想定
山田剛(Winsight Producer)
常に高いレベルで状態をキープし、レースでも力を出し切れるのは大きな強みであり、姉セキトバイーストが道悪をこなしている点から恐らく馬場も不問。今回も上位進出はじゅうぶんにあり、このまま伏兵扱いなら積極的に「買い」だ。

【ヴィクトリアマイル/全頭診断】アスコリピチェーノは馬場次第で鉄板級か 伏兵クリスマスパレードに”馬券内率75%”
馬柱探偵 田原基成
YouTuberとしても活躍する馬柱探偵・田原基成のヴィクトリアマイル出走馬全頭診断。今年は4歳世代のGI馬アスコリピチェーノにステレンボッシュ、1勝馬ながらボンドガールも人気上位想定。大波乱のNHKマイルCから1週間、牝馬マイルGIをどのようにジャッジしたのか?